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急性ストレス障害

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急性ストレス障害

人は大きなストレスを感じたとき、心理面においては回避を選択することがあります。
つらすぎる体験から生じた感情やその揺れを、できるだけみないように感じないようにふたをしてしまうわけです。
これは別段珍しいことでも何でもなく、人生において常に起きうるものであると言えるでしょう。
それですむのであればそうしたいことと言うのが、私にも10や20(多すぎ?)はあります。

さて問題は身体側の反応です。
本人としては「なかったこと」にしてある経験や、そこから生じる感情も、身体側はしっかりと記憶しているケースが実に多いのです。
これがあとから問題を引き起こすのをPTSDといいますが、即反応して一ヶ月ほどで回復するものを急性ストレス障害といいます。

考えてみると当たり前なのですが、人は生命の危機に陥ったとき、ほとんどが急性期に備えた戦闘態勢をとります。
つまり環境の変化も含めた“敵”に対して、自らの身を守ろうとする反応が起きることになります。
それは血圧や心拍数を急激に押し上げ、来るべき負荷に備えようと緊張する筋肉や神経系を支えるべく、血液の供給量を増やします。
逆に緊急性の低い消化活動をはじめとした副交感神経優位状態による反応を押さえ込み始めます。

これらの反応はたとえば肝臓においてはコレステロールの合成を促進し、そこから生まれるステロイド類の分解を猛烈な勢いで行います。
その際ビタミンCは大量に消費され、活性酸素の発生量もいつもとは桁違いになるはずです。
これを代謝すべく各種酵素はどんどん合成され、それに伴ってセレンなどの余剰蓄積の少ないミネラルなども容赦なく使われます。
もちろんこれだけではなく、各種ミネラル補酵素、カロリーに至るまでほとんど総動員ともいえる生化学的反応の結果、体は緊急状態をしのぐことができるわけです。

しかしこれらの急激な消費を伴う反応は当然からだに「消耗」という名の置き土産を残します。
自律神経系は揺さぶりから回復するためにこれまた大量の栄養を必要とし、肝臓をはじめとした代謝系の修復も急務となります。
押さえ込まれた消化器系統も自律神経系の反応が沈静化するまでは安定して働くことができません。
Cをはじめとするビタミン類も、消化器系が不安定であるうちは十分に吸収されず、ミネラルも同様に安定的に取り込まれる保証はありません。
カロリーの元になる中性脂肪やカーボロードが十分である人はまだいいですが、無駄があまりない幼児や年配の方たちは回復のきっかけがつかめず苦労するかもしれません。
余分に発生した活性酸素もその中和が不十分なままだと、酸化された組織があとから問題を起こす可能性大です。

しかしこれらの問題は十分な栄養と睡眠、そして直前までの体内環境が安定的であれば一ヶ月程度で回復するものがほとんどです。
急性の反応はそれが落ち着くのも早いのです。

本当に疲れているがしかし直近に思い当たる問題がないと感じる方、少し前にパニックあるいはそれに近い緊張を感じたことがあるなら、その問題がぶり返しているかもしれませんよ。

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