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Case-6

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Case-6

2011年、腰痛にて受診。
女性。
立ったり座ったりがつらく、一ヶ月ほどまえから整形外科をはじめとして治療を試みるも変化なし。
最近左下肢に浮腫が出てきて、正座が困難になる。

所見:骨盤、特に仙骨周辺の可動制限あり。
軸椎(第二頚椎)におけるディスロケーション(位置異常)も明白。
ただし第二頚椎は、治良前は所見なし。
基本的な健康状態は比較的良好。

各種テストへの反応は希薄。
あえて言うと左半身の手応え、そして経絡の反応が安定せず、側腹部の緊張が強めだった。
しかし解剖学的、あるいは神経学的な関連を示す兆候はほとんどない。

ただ一つはっきりと反応していたのは呼吸時にわずかながらも、あごをしゃくるような動き。
胸郭の動きが硬めで、今ひとつ安定して動かない感じ。
ここが最終的な治良ポイントだろうと目星をつける。

治良:まず骨盤に手を置く。
骨盤自身の動きはわずかながら改善するも、整うまでには至らない。
再検査の結果、第二頚椎の反応を検出。
チェックすると可動制限とともに棘突起の位置が大きく中心からずれている(ように見える)。
頭部にコンタクトしてわずかながら縦方向の力を加える。
そのとき自分で力を加えようとした、と言うよりも手が勝手に吸い込まれていくような感触があった。

コンタクトした瞬間第二頚椎(付近)が圧縮され、後方中心から右寄りの椎弓部分が前方に押し込まれるかのような感触がある。
もちろん第二頚椎にはノータッチの上、頭部に加えた力もおそらくは5グラム以下だったと思われる。

骨盤を再チェックしてみたところ、左下方部分が前方に押し込まれたような制限がほとんど解除されていた。
第二頚椎可動制限も位置異常もほぼ解消されている状態。

治良終了後、即座に正座が可能になり、腰痛も大幅に軽減。
以後、合計5回で治良終了。

考察

結果から考えると、メジャー(問題の中心)は第二頚椎とその周辺の組織にあったと言える。
ただ、今まで経験した頚椎メジャーのケースとは少し違う感触があった。
これをあえて表現すると「呼吸システムが負荷に十分対応していない結果」という印象。
当院の治良の場合、機能的問題に関して構造メジャーという診立てが出ることは少ない。
いつものパターンであれば「第二頚椎に負荷をかけると呼吸システムの問題が検出される>>アプローチ」となる。
当日の詳細な状態は許された範囲の検査から推し量るしかないが、呼吸システムを不安定な状態に置くことで、具体的には(ほんのわずか)呼気を不十分とすることで低めのレベルながら安定させていたものと思われる。
少し飛躍した想像かもしれないが、体に十分な余力があり、“治るきっかけ”を求めていた、のかもしれない。
そこに引き込まれるように私の体が動いた、と言えば少し大げさだろうか。
印象的なケースとして、記憶に残る治良体験だった。

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