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副作用

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副作用

施術や投薬を行った時、意図した効果以外の反応を含む、主に好ましくない作用のことを指します。
抗生物質によって腸内細菌叢までが影響を受けて下痢を起こしたり、マッサージ後のいわゆるもみ返しなどがこれに当たります。

ただ副作用にも大きく分けると二通りがあります。
一つは避けられない、副作用無くしては作用もない、というようなもの。
一例を挙げると一部の抗がん剤は、がん細胞に到達すると活性酸素を発生させてがん細胞を攻撃します。
活性酸素によって酸化作用を受けたがん細胞分子は次々と分解してゆきますが、周囲の細胞も無傷ではいられません。
これはその主作用につきもののもので、メリットとデメリットを秤にかけて「致し方なし」と判断して使うものです。
標準医療以外でも、「今これをしておかなくてはならない」という場合があり、その場合はその後の不安定さに目をつぶって行う処置というのもあります。
多少の痛みを伴っても行っておかなくてはならないストレッチなどはおしなべて翌日節々にぎしぎしした感触を残します。

もう一つはその作用のベクトルを見誤った結果の問題です。
例えば「漢方は副作用が無い」という人がいます。
勿論間違いなのですが、案外こういったことを生業にしている人間の中にもそう考えている人がいるのには少しびっくりすることがあります。

漢方は門外漢なので十分な説明とは言えませんが、症状をカウンター的に処理するのではなく、状態に対してカウンター、あるいは補正を行うようにするのが一般的であると聞いています。
熱が出ていても必ずしもそれをストレートに下げようとするばかりではなく、出し切った方が良いのか下げた方が良いのか。
あるいは冷えから来ているのか熱だまりが原因なのか。
そういった体の状態を「証」といいますが、これらに対してどのような方法が最終的に有効なのかを、経験的に知っているから適切な処方がとれるわけです。
それらを体系的に説明したのが中医学であり、日本に渡ってきて独特の発展を遂げた漢方なのです。
つまりこの中では証を間違えて出すと副作用ばかり強く出た結果、状態を好ましくない方向(中庸から遠ざける)に誘導してしまう場合があります。
これに消耗が加わっていると、気がついたときには非常にやっかいなところに来てしまっているということも珍しくはありません。

当然漢方にも好ましい、狙った効果につきものの反応はあります。
これらは使用後一時的に起きる反応で、やはりある程度セットになったものと考えることができます。

漢方の例を挙げましたが標準医学においてもアプローチへの理解不足から来る問題というのは存在しますので念のため。

いずれにしても対象である人体あるいは個人の特性や現状に対して十分な理解や考察が不足している結果で、強力な方法ほど安易に使うべきではないという警鐘でもあります。

サプリメントも運動も食養生も同様です。
好ましい反応を得る課程におきる違和感と、あってはならない反応を混同するべきではありません。

治良においてももちろん同様のリスクは存在します。
体が望まない処置、セットアップは表面上の手応えはともかく、体の奥の動きや私の手に不可解な感触を引き起こします。

これを無視しては絶対いけない。

治良を行う上での大原則です。

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