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側頭骨

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側頭骨

頭蓋側面、ちょうど耳の付いている部分で、左右にひとつずつあります。
後方で後頭骨、上方で頭頂骨、前方では蝶形骨と頬骨、そして下方で下顎骨と接しています。
内面では後頭骨同様、小脳天幕の付着部をもっており、必然的に後頭骨との関係は強いものになっています。
また下顎骨というはっきりした可動部分との関係から、その筋肉との関係も見逃せないものとなっています。
またここは後頭環椎顆のサイドベンド(側方に揺れるような動き)の影響が強く、頚椎の修正を行う前にチェックする必要のあるポイントとなっています。

側頭骨は頬骨とのリンクから、顔面への外力の影響が意外なほどに出現しやすいエリアでもあります。
縫合面形状からすると不可解ですが、その側面形状によるものなのか、顔面が前方から圧迫されると、やや内側へ引っ込むようにロック(フィクセイション)を起こしやすい場所でもあり、歌舞伎役者さんの側頭部、大丈夫かなあと心配です。

複雑な動きを起こす顎関節の存在も、この骨にとっては不安要素のひとつのように思えます。
側頭筋や咬筋、そして関節円盤を挟んで動く関節頭が絶えず側頭部を揺さぶり、形状の合わなくなった歯はそれらにメカニカルな負荷をかけ続けます。

ではこの骨に“問題”が生じたとき、私たちにどのような影響を及ぼすのでしょうか。

観察した限り一番多いのは平衡感覚の問題。
側頭部に加速度や傾斜を知る器官が埋まっているから、というのも理由でしょうが、頭部に流入してくるリンパの動きを制限するのもまたこの骨であることから、わたしはそちらの方を第一の理由として推します。

次に多いのは記憶を参照する思考力の問題。
「参照しない思考なんて無い!」と突っ込まれそうなので説明すると、過去の記憶と結びつけて判断を行うとき、どれだけ広くデータベースを探れるかと言うことがその判断の精度の高さを決めると言っても過言ではありません。
その点で、側頭部の制限はその程度が大きければ大きいほど、精査能力を損なうと私はみています。
はっきりした理由は不明ですが、側頭部に問題が出ていると判断された人は、その思考の幅せまく直線的になりやすい傾向にあるのはほぼ間違いなさそうです。

この骨の場合、仰向けに寝ている人の耳をまたぐように、頭頂部の方から手を添えてみます。
このとき決して押しつけるように力を入れず、ただ添えるようにします。
最初は耳を軸にしたような前後の回転を、その次に外側内側の動き>>膨らんだり縮んだりするように感じ、最後は左右別々にうねるような動きを感じるようになります。
その動きに逆らわないようにしながら、左右の動きを比べてみます。
このときもっとも動きに制限のある方向がわかるはずですが、わかったら逆方向、つまりもっとも動きやすい方向へより意識を集中してみます。
意識を集中してしばらくそのままにしておくと、今度は制限が緩んでいることにも気がつくはずです。
ここから先はややこしいので省きますが、これで変化が現れるケースが結構あります。

これでも変化がないようなら、側頭骨可動制限の背景を探る必要があります。

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