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「気」の正体

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「気」の正体

アエラのこの記事を読んでみました。
帯津良一氏のことはいろいろな媒体でその主張を読んだことがありましたが、今ひとつピンとこないことが多く、あまり期待せずに眺めてみた、と言うのが正直なところです。
帯津氏の意見に共感、賛同しづらいのは単に私の知識や経験が不十分であるという可能性が高いと思う一方、何となく違和感を拭いきれず、批判的でありました。
ですが上記記事は私のような偏屈人間も納得がゆくものでした(この答えを探していたのかも、です)。

さていまさらですが私の「治良」は「気功治療」と間違えられることが大半です。
その理由は私が自分自身のしていることを上手に説明できないからに他なりませんが、考えれば考えるほど言葉にしづらくなるので、ここ10年くらいは説明をしたり考えたりするのを控えていました。

気の概念を改めて調べてみるに上記記事にあるように物質なのか何らかの仕事をしうるエネルギーなのか、はたまた原理なのか情報なのかはっきりしなさすぎます。
ただそれらの説明、概念を俯瞰してみるに

・そもそも消滅も生成もされず常に存在する
・生体と大変親和性が高い反面、何らかの理由で代謝が行われなくなると生体はスペック通りの機能を維持しづらくなる

と言う点が(概ね)共通しています。

そして帯津氏は「気の正体はわからないが、いずれにしろエントロピーを減少させる何かである」と書いています。

生物はエントロピーという「無秩序状態が進行すると増える」物理量を、局所的にあるいは時間限定で減少させているように見えます。
自己再組織化という現象です。
これを自律的に常時行うから生きていられる。

放っておけば私たちの体はあっという間に腐ってゆきます。
代謝が行われなくなった体、つまり死体はみるみる腐敗しますよね。
そして二度と再組織化は行われません。
壊れる一方というわけです。

これは死体に限ったことではなく、機械だろうが自然物だろうが、自己再組織化という現象が起きなければ無秩序に向かって寄り道無しのまっしぐらです。
しかし生体というのは何だかよくわからないけれども、無秩序化にあらがう再組織化を死ぬまで維持します。
この「何だかよくわからない」働きを「気」という、これまた何だかわからない何かがになっている。

帯津氏の主張は大体そのようなものだと理解しました。

そしてそれは本来あらゆる場所に遍満し、充溢している「はず」で、しかし同時に何らかの理由で偏りや制限が生じうるものであるというのが私の実感としてあります。

さてここからの例によって勝手な、そして一方的な仮説が展開されます。
仮に私の治良が「気」を扱うものであるとして、それを制限しうる原因として何が挙げられるのか、改めて考えてみました。

これを考えるに当たり、これも気を扱うと前提してですが、自分の治良を邪魔する要素を考えてみました。
これはもう何度も繰り返している通り「過剰あるいは固着した意識現象」であると(今のところ)結論づけております。
意識という「特定の領域が長時間(0.5秒以上)発火、興奮する現象」だけではなく、意識が生じぜざるを得ない体の動きや、外界の変化(大きな音など)も私の治良を阻害すると感じています。
つまり(これは今気がつきましたが)何か頭や体が「処理」をせざるを得なくなると”気が削がれる”ようなのです。

単純に考えるならば

・体の何らかの機能、変動はその処理に際して常に「気」を必要としている
・施術側の体に「気の集中/偏向」が起きると、容量の関係から一過性に気の過不足が起きる
・これが繰り返されると慢性的に気の流れの偏向が生じる

つまりは私たちの体を養う「気」は、私たちの体の反応そのものが起きるたび(つまりは常時)偏向が起こり、そしてそれが固定されうるようになっている、と結論づけることが出来ます。
そして過不足が起きるたびに無秩序化は進み、やがて組織としての機能を生命を維持できないレベルで損ない、生を閉じてゆくという結末を迎えるようです。
過剰に考えすぎれば(主に)脳という臓器とその機能を、暴飲暴食が過ぎれば内臓の処理が忙しくなり、いくら気を振り分けても追いつかずに傷めてしまう。
またどのように養生しようとも、やはり偏向、過不足は生じ、枯れてゆく。
生き物とはそのような存在であると納得できました。

治良という一風変わったアプローチが気の養生に関わっていると言われてもどうにも納得し得なかったのですが、帯津氏の記事をきっかけに初めて腑に落ちた感じです。

私にとっての気の理解が進んだことをうれしく思っています。

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